ushikunaomi’s blog

絵を描いています。絵画作品のサイトはこちら→http://ushikunaomi.com/

読んだ本:「アートにとって価値とはなにか」三潴末雄

 

 

 最近読んだ本の感想など。

 

ミズマアートギャラリーのディレクターの三潴末雄さんの本。

 

私の中で、いちばんなるほどと思ったのは、1970年の大阪万博に反対する運動、反博について知れたこと。

当時、『太陽の塔』を制作した岡本太郎を代表とした万博にかかわった芸術関係者たちが、左翼的な言論人から批判されていた。その流れを三潴さんの歩んだ戦後の経緯を読むことで知ることができた。

 

私たちの世代(30~20代、または10代も)は、岡本太郎に好意的だと思う。

私もそうだったように、岡本太郎の様々な著書(「今日の芸術」とか、「自分の中に毒を持て」とか)にふれて、感化されるひとが多いんだと思う。

とくに若い頃に読むととても刺激される内容が多い。

もともと岡本太郎知名度があるし、そういった本でさらに知って作品も気になり見たりする。

 

しかし、以前、あるところで、団塊の世代(より少し上か?)の美術関係者が「岡本太郎なんて、あんなの・・・。」と(否定的に)語りだしたのを聞いたことがあり、あれ、岡本太郎と同時代の人には批判的な人もいるんだ、と知った。

 

その後、骨董市で1969年の美術手帖の古本を買うことがあって、その中に万博に批判的な記事があって、その時代を知らない私はそんな人たちもいたのか、と思った。

 

そういうことの流れが、三潴さんの戦後歩んだ経緯を読むことで知ることができた。

60年安保闘争とか、学生運動とか、そのあとの万博とか、教科書やテレビで知ってるけど、その時代の空気感を私たちはわからないし、ざっくり知ってるだけで細かい話はよくわからない。

でも日本の現代アートの土壌を作り上げてきた人たちの生きた時代の話なんだから、知ることができてよかった。

 

ところで、三潴さんは岡本太郎に批判的なわけではなくて、「当時のわたしはまだ、日本人の古層にある縄文の美を発見し、それを現代に再生させた岡本太郎自体の重要さには気づいていなかった。」と書いている。

 

 

 

2019/2/16根津神社にて道草てづくり市出展

2月16日(土)に根津神社で開催される、

道草てづくり市に出展いたします。

小さな作品を3,000円~10,000円ほどで販売予定です。

ドライフラワーテンペラ画を組み合わせた、新たな作品展開となります。

根津神社東京十社の1つで、

厳かな境内に見事な建築があり、とても気持ちの落ち着く空間です。

ご都合よろしければどうぞお立ち寄りください。

 

開催日

2019年02月16日(土)

開催時間

10:00~16:00

開催場所

根津神社

雨天時

雨天・荒天の場合は中止となります。

開催情報は、当日の朝7:30頃に発表致します。青空個展ホームページにて、ご確認ください。

住所

東京都文京区根津1丁目28-9

交通

【電車】

千代田線根津駅千駄木駅南北線東大前駅より徒歩5分。

三田線白山駅より徒歩10分

【バス】

上58(上野-早稲田):根津神社入口(徒歩1分)

上60(上野公園-池袋東口):根津駅前(徒歩5分)

青空個展ウェブサイト

https://www.aozorakoten.com/products/detail.php?product_id=1474

 

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アートを身近に・小品販売

f:id:ushikunaomi:20181227182222j:plain久しぶりの更新になってしまいました。

プライベートで大きな変化があり、

バタバタしております。


アートを身近に、をテーマに

ある計画を進めています。

3000〜10000円程度で小さな作品を販売しようとしております。

そのために、ディスプレイボックスを大量に購入しました。

ドライフラワーと組み合わせて

テンペラの作品を制作中です。


詳細は1月下旬にお知らせできると思います。


もう今年も終わりです。

今年は3つのグループ展に参加しました。

早く個展を実現させたいと、動いています。

今年あったご縁と応援に感謝しつつ、

来年も絵に精進します。


皆さま良いお年をお迎えください。




金箔の色

私はテンペラ画を出発として、作品制作をしている。

もっとも今は、膠溶きの絵の具や日本画の顔料も使っているので自分の作品を「テンペラ画」と呼ばないようにしている。

 

テンペラ画は中世キリスト教絵画によく使われていて、黄金背景と呼ばれる、金箔地の上に聖書に出てくる人物などを描くやり方があるので、金箔地にはなじみがある。

 

日本絵画でも屏風などに、金箔地に描いたものがよく見られる。

 

最近は金箔地の色味をどうとらえればいいのか?ということを考えている。

金箔は金属だから、光を当てれば明るく輝く。光があたらず、陰になったり黒っぽいものが映り込むと黒っぽい色になってみえる。色の幅が広く、強い。

 

たとえば磨き上げた金箔地にトレーシングペーパーなどをあてて、光の反射を抑えてみる。すると、金箔は明るめの黄土色かベージュのように見える。

反射や黒っぽいものの映り込みがなければ、わりと明度の高い色合いである。

 

磨き上げた金箔地に、顔料で金箔と同じくらいの明度の色を乗せていくと、顔料は金箔よりはざらざらしていて粒子が粗いから、暗く感じるのではないか。

 

そのことを日本絵画の屏風絵で感じたことがある。

学生時代にそのことをレポートに書いたのを思い出した。

学生時代のレポートに手を加えつつ、ちょっと書いてみる。

 

その屏風を見たのは、2006年に東京国立博物館で行われた「若冲と江戸絵画展」の最終室だった。

 

この最終室での展示はガラスケースを使わず、作品が直接見られるようになっており、舞台に使われるような照明装置を使い自然光のように朝の光、夕方の光、また夜にろうそくを灯してみたような光を再現しており、刻々と変化する特殊なものを使っていた。

その環境で見る屏風は今までガラスケースの中で見たものとはまったく違うものであった。

私は今まで博物館で見た屏風からは、金箔の地の部分に絵画の中の空間を感じず、むしろ威圧感のようなものを感じ、屏風絵は平面的なものだと考えていた。

 

しかし、この環境で見ると金箔の光沢感から、粒子の粗い顔料で描かれた草木などのざらざら感とそれが金箔より暗いことが、かえって描かれているものをうき立たせ、立ち上がってくるようで、空間を感じ、絵画の中に引き込まれていくようだった。

刻々と移り変わる光によって屏風は違った表情を見せ、人物はまるで動いているように感じられたほどだった。

 

この展示方法はコレクターであるプライス氏の「江戸時代にガラスケースはなかった。日本絵画の鑑賞に光は重要である」という意向によって作られたもので、確かに個人コレクションによる展示だったからこそ成立したものだ。博物館の企画による展示では難しいだろうと思う。

 

はじめから現代の作家が空間構築できる現代アートとは違い、歴史上の作品を博物館・美術館で見るとき、ほとんどの場合、当時の「空間再現」ができない。西洋の教会美術を実際に見たことはほとんどないが、教会で見る黄金背景のテンペラ画はまた違う印象・効果があるだろう。

 

金箔は光(照明)の具合によって様々な表情を見せる。私が空間構築をし、金箔や金の魅力を最大限に活かした展示をしたいと思ったとき、照明も自分で用意しなければいけないのかな、と思っている。実現するかは別として。

 

 

 

新たな制作場所

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4月より、studio913という共同アトリエでお世話になっています。

私以外に3名の作家が制作しています。

広い場所を使えることに感謝しています。

 

そして今まで同じアトリエだった升方允子さん!

Masako Masukata | 升方 允子 - ますかた まさこ

 

今までありがとう!允子さんの作品からも、プライベートからも、大いに刺激を受けました。

今までのご縁、これからのご縁に感謝しつつ、制作に励みたいと思います。

 

 

 

グループ展のお知らせ

この度、小笠原まりえさん、高橋亜紗子さんとの3人展を開催いたしますのでお知らせいたします。

私は、植物のエネルギーをテーマに新作13点を展示いたします。

私の在廊日は3月17日(土)12:00~19:00 / 3月18日(日)12:00~17:00を予定しております。(お花・お菓子等は会場の都合によりご遠慮願います。)

お近くにお越しの際は、どうぞご来場くださいませ。

「植物」イラストレーション絵画グループ展
2018年03月13日(火)~ 2018年03月18日(日)12:00~19:00 (最終日17:00まで)

gallery DAZZLE(ダズル)東京メトロ外苑前駅 3番出口より徒歩3分
〒107-0061 東京都港区北青山2-12-20 山西ビル#101

tel & fax 03-3746-4670

http://gallery-dazzle.com/exhibitions/「植物」-2/

 

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雑草という草はない

昭和天皇は、「雑草という草はない」とおっしゃったそうだが、

昔の人は今日、雑草と呼ばれているような草も愛でていたのかもしれない、と気づいたのは、2004年の東京国立近代美術館での「琳派 RIMPA」の展覧会で、川端龍子の「草炎」を見てからだ。

「草炎」は黒い地に(濃紺なのだが、ほとんど黒に見える)金泥で草が描かれている屏風だ。ほとんどが雑草と呼ばれるような草である。

独立行政法人国立美術館・所蔵作品検索

 

といっても、川端龍子は明治から昭和を生きた人だから、結構最近の人だ。

川端龍子や草炎については、これから調べていきたいと思っている。また、日本の絵巻物に描かれていたり、掛け軸に描かれていた植物はどんなものがあってどんな意味合いがあるのかも調べたい。

 

雑草の話。

日本の家紋には雑草がもとになっているものがたくさんある、という話をある本で読んだ。どうも日本人は、雑草も園芸植物も農産物も区別なく愛でていたり、意味合いをつけていたみたいだ、と感じる。

 

そこで手に取ったのが「雑草が教えてくれた日本文化史 したたかな民族性の由来」稲垣栄洋 株式会社エイアンドエフ だ。

すごく面白いなと思いながら読んでいる。

「雑草」という概念は明治時代に日本に導入されたものらしい。

雑草という言葉は、江戸時代にはあまり使われていなかった。使われていても、雑木林と言うときのような、たくさんの草という意味だった。

雑草、をキーワードにして日本文化はどうしてこういう特徴があるのか、を読み解いている。面白いから、興味のある人はぜひ読んでみてください。

 

美術の分野で言えば、「洋画」と「日本画」は明治以降に出来た言葉だし、現代の美術マーケットは経済的な視点で言えば、完全に欧米が主流だ。展示の習慣についても日本は特殊なところがある、らしい。らしい、というのは、話には聞いてるけど私は欧米で展示したことはないので。

 

じゃあ、なんでそういう違いができたのか?私は植物をテーマに描いているが、最近は雑草に関心があるので、雑草をキーワードに考えていきたい。そして作品コンセプトに盛り込みたい。

 

なにより、雑草は造形的に面白いし、力強いエネルギーを感じる。雑草を相手にしているとすごく楽しい。